もし「一冊だけリーンシックスシグマの本を薦めてくれ」と、これからリーンシックスシグマ(DMIAC)をゼロから勉強したいという人から聞かれれば、僕は恐らくこの本を薦めるのではないかと思います。
リーンシックスシグマの関連の書籍と言ってもこの本は少し変わっていて、DMAIC のフレームワークに沿ってリーンシックスシグマを説明しながら、使うであろう Minitab の機能を簡潔(1ページ1機能)に解説しています。分かりやすいだけではなく、Minitab の辞書としても使えるので、僕はいつも手元にこの本を置いています。
本の概要(裏表紙から)
Lean Six Sigma & Minitab / The Complete Toolbox Guide for all Lean Six Sigma Practioners
- By OPEX Resources in 2014
- ISBN-13: 978-0954681388
- ISBN-10: 095468138X
リーンシックスシグマの専門家のための、最も売れているポケットガイドです。このとても使いやすいポケットガイドは、ビギナーからマスターブラックベルトまで、すべてのリーンシックスシグマ実務者の友となるでしょう。
すでに世界中で7万冊以上も売れているこのポケットガイドは、
- 125 以上の重要なツールとテクニック
- 理論的な DMAIC フレームワーク
- 詳細な Minitab の解説とスクリーン・ショット
- 分かりやすい図表と解説
- 簡単なページ検索
- 実践的な例題と無料のデータ・ファイルとテンプレート
などが含まれています。〔ママ〕
あくまで個人的な書評
この裏表紙の説明は、あながち大げさではないと思います。確かに使いやすい本です。もしリーンシックスシグマや Minitab の事で分からないことがあったら、僕はまずこの本を開きます。もしかしたらこの本だけで、50% 近くのことが解決するのではないでしょうか。そしてもしこの本で解決しなければ、その時初めて他の分厚い本を開いたり、インターネットで検索したりしています。
グリーンベルトのトレーニングで生徒たちに最初に薦めるのは、やはりこの本です。リーンシックスシグマや Minitab を初めて学ぶ人にとって、分かりやすい本であることはもちろんですが、もし生徒たちがこの本を持ってくれたら、もしかしたら僕への質問が減るかもしれないとも考えたりするからです。
本は基本的に、1 つのテーマが 1 ページにまとまるように構成されています。まるでパワーポイントのプレゼンテーション資料のようです。見出しなどもしっかりしているので、目的のページにたどり着くのも容易です。
リーンシックスシグマ、特に DMAIC の基本がすべて網羅されているので、内容的にも満足できます。
ただ Minitab のスクリーンショットを使って説明しているので、Minitab を使わない人にはお勧めできないかもしれません。もっとも Minitab はリーンシックスシグマの定番ソフトウェアなので、問題はないかと思いますが。
大きさと厚さの割には高い本です。しかし買って失敗することはないと思います。