書評: Practical Lean Accounting

この本の書評を書こうと思ったきっかけも、実はマイク根上さんとの会話でした。根上さんから「トヨタのカイゼンは製造現場だけではなく、財務や会計にも応用できるみたいですよ」と聞かされたとき、ふと、昔の悪い思い出が蘇ってきました。根上さんと電話では話しませんでしたが(他にもたくさん話題があったので)、ここに書評として話したかったことをまとめてみます。

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エッセイ: PDCA サイクルとシステム手帳

毎週木曜日の夕方に、僕の同僚達は飲み屋に集まります。そして簡単なつまみとビールだけでいつも色々な話題で盛り上がるのですが、先日はどういういきさつだったかは忘れてしまいましたが、「スケジュールやタスクをどうやって管理しているのか」という話題になりました。僕が「フランクリン・プランナーを使っている」と言うと、皆が「えー、まだ紙を、しかもフランクリン・プランナーを使っているの?本当?化石のようだ」と驚かれてしまいました。

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書評: The Lean Farm

安倍首相が「守る農業から攻める農業に転換し、意欲ある生産者が安心して再生産に取り組める、若い人が夢を持てるものにしていく」「万全の対策を講じていく」と日本の農業政策について陳べています。大賛成です。

政府レベルで行うことは、そのための予算の確保、法制度や組織の準備、外交や貿易の交渉といったところだと思います。では底辺である僕のレベルで一体何ができるのでしょうか。考えることはやはり「リーンシックスシグマで日本の農業に貢献する」ということになります。

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事例: 製品開発部へのカンバン導入記 (3)

前回からの続きです。前回ではまず製品開発工程の価値(物と情報)の流れ図を作り、工程上の問題点を洗い出しました。そしてその問題点を解決するために、新しい価値の流れ図を作りました。今回は、その新しい価値の流れ図を実装するために、カンバン・ボードを使ったことについて書いてみようと思います。

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事例: 製品開発部へのカンバン導入記 (1)

最近ビジネスの世界では、カンバンを使ってプロジェクトを管理しようとする動きがとても強いようです。もともとはカンバンは製造現場で使われるのが一般的でしたが、最近はソフトウェア開発やビジネス業務でも使われ始めています。ソフトウェア開発に限って言えば、スクラム(アジャイル)においてスプリント・バックログで管理していたものが、最近はカンバンに移行しているようです(特に大きなソフトウェア開発プロジェクトは)。

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書評: The TOYOTA Way to Lean Leadership

リーンを勉強しようと思うと、やはりその大元であるトヨタに行き着いてしまいます。アマゾンなどでリーンの本を探してみても、トヨタについて書かれた本がたくさん見つかります。僕もリーンを勉強するために、トヨタについて書かれた本を何冊も読みました。この本はその中の一冊で、トヨタのリーダーシップ(リーン・リーダーシップ)について書かれた本です。

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エッセイ: 製品開発業務の VA と NVA

製品開発部の複雑な開発業務の流れ整理し、迅速化し、可視化するために、リーンを製品開発部に導入しようとしています。”リーン開発”という言葉は聞こえが良いのですが、実際の製品開発部はその配下で、機械設計グループ、電気設計グループ、基板設計グループ、実験チーム、テストグループ、文書管理チーム、など多岐多様なグループやチームが複雑に絡み合っているので、その複雑で目に見えない業務の流れを整えることは大変です。それでもリーンを使ったプロジェクトを通じで、業務改善という目標に向けて、少しずつ進んでいます。

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