モンテカルロシミュレーション:こはぜ屋の場合

今回は前回に引き続き、ドラマ「陸王」を例にとって話しを進めたいと思います。

前回は、MinitabのDOE(実験計画法)機能を使って、陸王のソールの硬さ(硬度)を決める数式を導きました。そして今回はDOE(実験計画法)で導いた数式を用いて、入力データである繭の大きさ、茹で温度、茹で時間のバラツキが、出力データであるシルクレイの硬度のバラツキにどのように影響するのかをモンテカルロ・シミュレーションで調べてみたいと思います。

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解説: プロジェクトの最適化と最適化のプロジェクト

先日、リーンシックシグマ・ブラックベルトのマイク根上さんと電話で話をしました。

その際、根上さんに全体最適化について尋ねられ、僕は設計最適化のプロジェクトのことだと思い、DFSS等で行う最適化について説明しました。

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事例: 直列抵抗の誤差

先日、ある電気エンジニアから「直列に接続した抵抗の誤差(tolerance)」についての質問を受けました。なんでもその電子回路は重要なフィードバック回路で、高い精度が必要にも関わらず、コストをかなり下げなければならないそうです。そのため誤差 0.05% などの高精度の抵抗は使えず、安い汎用の誤差 1% や 5% の抵抗などを直列で使いたいというものでした。そこでそのエンジニアは「抵抗を直列に接続した場合、その誤差はどのようになるのか」と疑問を持ったわけです。

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事例: 累積公差分析(Tolerance Stack-up Analysis)

先日、ある質問を受けました。質問内容は、「射出成型機を使って製作する 4 つの部品を設計する際、その4つの部品がちゃんと組み合わさるためには、リーンシックスシグマを使ってどのように品質管理をすればよいのか」というものでした。それを聞いて、典型的な累積公差分析(Tolerance Stack-up Analysis)の質問だと思いました。以下は、質問に対する僕の答えです。

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