エッセイ: アンケートについて少し

社内の業務改善を行うとき、体系的な方法を使ってプロジェクトを進めていくことがとても重要になります。特に業務改善のようなプロジェクトは、問題の本質や解決すべき問題の範囲が、プロジェクトを進めるに従ってどんどんと変わっていくことがあり、「気が付いたときは収拾がつかなくなっていた」などということが、しばしば起こります。所謂スコープ・クリーク(scope creep)という問題です。先の投稿でも少し触れましたが、リーンやリーンシックスシグマ(DMAIC)は、スコープ・クリークを防ぐ上でも、とても有効な手段です。

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解説: ボイス・オブ・カスタマー(VOC)

どの企業の、どのサービスでも、お客様の声を大切にします。顧客満足を高めるためのフレームワークであるリーンシックスシグマももちろんお客様の声を大切にします。リーンシックスシグマには、DMAIC(Define、Measure、Analyze、 Improve、Control)や DMADV(Define、Measure、Analyze、Design、Verify)など、いくつかの問題解決のためのフレームワークがありますが、それぞれ共通するのは、定義(Define)フェーズで、まずお客様の声を拾い上げ、サービスや品質の向上など、問題解決の方向性と目標を定義することです。この過程(もしくはツール)をボイス・オブ・カスタマー(VOC)と呼んでいます。VOC を誤ると、まったく顧客満足を得られないサービスや製品を作りかねないので、リーンシックスシグマのプロジェクトの中でも、VOC は最も重要なツールとなっています。

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エッセイ: V-Model と QFD

製品開発業務では、要求仕様書、製品仕様書、開発仕様書、テスト仕様書など、数多くの仕様書を階層的に関連付けるために、V-Modelを良く使います。V-Model は要求仕様書から始まり、製品仕様書、開発仕様書へと落ちて行き、そして開発に至ります。そこから逆に単体テスト仕様書、製品テスト仕様書、納入テスト仕様書へと上がって行くため、その形から V-Model と呼ばれています。この V-Model と QFD (Quality Function Deployment 品質機能展開)は大変相性が良いため、DFSS(Design for Six Sigma)の現場では V-Model と QFD が併用されています。

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