エッセイ: デミング博士のビーズ実験

DFSS グリーンベルトのトレーニング、第一日目が無事に終わりました。今回も DFSS 導入部分は、リーンシックスシグマの歴史や DFSS への派生についての議論から始めました。一通り歴史的背景やリーン、シックスシグマ、そして DFSS の違いについて理解した後は、いつものように皆でデミング博士のビーズ実験のビデオを観ました。やはり品質管理の父であるデミング博士に触れないわけにはいかないし、もしこの時代にリーンシックスシグマや DFSS を使っていたらどう変わっていたかなど、皆で議論するにはうってつけの教材だからです。

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書評: The Lean Farm

安倍首相が「守る農業から攻める農業に転換し、意欲ある生産者が安心して再生産に取り組める、若い人が夢を持てるものにしていく」「万全の対策を講じていく」と日本の農業政策について陳べています。大賛成です。

政府レベルで行うことは、そのための予算の確保、法制度や組織の準備、外交や貿易の交渉といったところだと思います。では底辺である僕のレベルで一体何ができるのでしょうか。考えることはやはり「リーンシックスシグマで日本の農業に貢献する」ということになります。

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事例: スケールド・アジャイル・フレームワーク (SAFe) の導入開始

はたして僕が勤める企業はスケールド・アジャイル・フレームワーク (SAFe) を上手く導入できるのでしょうか。もちろん導入に成功しているソフトウェア企業は多くあるので、一般的に言えば SAFe の導入は可能だと思います。しかし僕の勤める会社でそれが実現可能かどうか聞かれれば、「今の段階ではすごく難しいのではないか」と答えるでしょう。理由はいくつかあります。

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エッセイ: リーンシックスシグマの推移と求人市場

ついに長年一緒に仕事をしていた上司が定年引退してしまいました。この上司は製品開発部のマネージャーであり、DFSS(Design for Six Sigma)のマスターブラックベルトであり、なによりも僕の DFSS やリーンシックスシグマ活動の良き理解者であり、最大の応援者でした。そもそも僕を今の会社に引っ張ってきてくれたのもこの上司でした。この上司の引退には感慨深いものがあります。

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解説: SIPOC 再考

これまでブログに投稿した記事の中で最も閲覧数が多かったのが不思議なことに SIPOC に関するものでした。これまで「SIPOC について」と「SIPOC とコミュニケーション」という二つの SIPOC に関する記事を投稿しましたが、”SIPOC”というキーワードで検索された結果なのでしょうか、両者とも閲覧数はダントツでした。その件とは別に、今日はたまたま他のインストラクターによるリーンシックスシグマのイエローベルトのトレーニングに参加する機会があり、そこで SIPOC について色々と考えてしまったので、今回はそれについて書いてみたいと思います。 “解説: SIPOC 再考” の続きを読む

事例: 文書管理プロセスの改善

とてもうれしいことに、以前投稿した記事「事例:空冷システムへの変換」が役に立ったという感想を読者の方に頂きました。また「製造分野や製品開発分野ではないところの、リーンシックスシグマを使ったプロジェクトの事例が知りたい」とのご希望も一緒に頂きましたので、今回は事務部門での DMAIC を使ったプロジェクトの事例を紹介したいと思います。

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エッセイ: どこからリーンシックスシグマを始める?

リーンシックスシグマを導入したいと思っても、人材や資金がネックとなって、なかなか導入できない企業がたくさんあります。またリーンシックスシグマを導入した企業であっても、それを活かしきれない企業があります。それらの企業にだいたい共通していることは、今の仕事が忙し過ぎて、新しいことを始める余裕がまったくない、ということです。

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事例: 空冷システムへの変換

先のブログで TRIZ を紹介したので、今回は実例として TRIZ を実際に使用した DfSS(Design for Six Sigma) のグリーンベルト・プロジェクトを紹介したいと思います。先のブログでは新しい利用方法として TRIZ を事務処理の問題解決に使ってみましたが、今回の事例はオーソドックスに技術的問題解決のために TRIZ を使いました。

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事例: 事務処理の改善にも TRIZ を使う

TRIZ(トゥリーズ)というツールの名前はどこかで聞いたことがあると思います。ウィキペディアの定義によれば、「ソビエト連邦発の問題解決理論・全体最適化理論・システム思考・クリエイティブシンキングである。ロシア語の Teoriya Resheniya Izobretatelskikh Zadatch (Теория решения изобретательских задач) の頭字語である。英語では Theory of solving inventive problems または Theory of inventive problems solving と呼ぶ。 同じく問題解決理論・全体最適化理論・システム思考である 制約条件理論 TOC と併用するのが良い」(原文ママ)。何やら難しいように思えますが、実はとても簡単で便利なツールです。

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エッセイ: 最近の東芝について思うこと

早いもので、先のブログの投稿してから8ヶ月も経ってしまいました。ブログの更新が止まってしまった直接の原因は、購入してからまだ1年半しか使っていなかった東芝のノートブック・パソコンが壊れたことです。画像の編集ができるように東芝のノートブックの中でも最高機種を購入していたため、それが壊れたときの精神的ショックはかなり大きなものがありました。

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