前回からの続きです。前回ではまず製品開発工程の価値(物と情報)の流れ図を作り、工程上の問題点を洗い出しました。そしてその問題点を解決するために、新しい価値の流れ図を作りました。今回は、その新しい価値の流れ図を実装するために、カンバン・ボードを使ったことについて書いてみようと思います。
“事例: 製品開発部へのカンバン導入記 (3)” の続きを読む事例: 製品開発部へのカンバン導入記 (2)
前回からの続きです。前回は製品開発部がカンバンを導入するに至った簡単な経緯と、最初の問題点(価値を定義する)について書きました。今回は次の段階”価値(物と情報)の流れ”について書いてみたいと思います。
“事例: 製品開発部へのカンバン導入記 (2)” の続きを読む事例: 製品開発部へのカンバン導入記 (1)
最近ビジネスの世界では、カンバンを使ってプロジェクトを管理しようとする動きがとても強いようです。もともとはカンバンは製造現場で使われるのが一般的でしたが、最近はソフトウェア開発やビジネス業務でも使われ始めています。ソフトウェア開発に限って言えば、スクラム(アジャイル)においてスプリント・バックログで管理していたものが、最近はカンバンに移行しているようです(特に大きなソフトウェア開発プロジェクトは)。
“事例: 製品開発部へのカンバン導入記 (1)” の続きを読むエッセイ: 一言で言えば・・・
パワーポイントを使って一時間近く、くどくどとリーンシックスシグマについて説明した後、退屈した一人の参加者が「では一言で言って、リーンシックスシグマとは一体何ですか?」と聞いてきました。決して彼を雲に巻くつもりはなかったのですが、一時間の内容を一言でまとめれば「リーンシックスシグマは確率論的アプローチをとる問題解決方法です」と答えました。この確率論的アプローチこそがリーンシックスシグマの核心だと思うからです。
“エッセイ: 一言で言えば・・・” の続きを読む書評: Managing The Design Factory
業務プロセス改善に関する実用書を読んでいると、大抵の場合はフラストレーションが溜まってきます。フラストレーションの理由は、本に書かれてある素晴らしい理論や実例を、自らの職場とつい比べてしまうためです。”どうしてうちの職場はこうも駄目なのだろうか”などと考え始めると、本を読み進めるにつれてフラストレーションが次第に溜まってくるのです。
“書評: Managing The Design Factory” の続きを読むエッセイ: ゼロ DPMO って本当?
先日、取引先のプリント基板メーカーの方が来社されました。その会社は弊社に電源装置(プリント基板として)を納品してくれています。その装置はそれほど数が出る製品ではないので、自社生産ではなく外注に任せているからです。来社されたその会社の部長さんは製造と品質管理を行っている方で、もっと仕事の量(取引)を増やして欲しいという趣旨のもと、色々な技術説明をして下さいました。
“エッセイ: ゼロ DPMO って本当?” の続きを読むエッセイ: SIPOCとコミュニケーション
ビジネス関連の雑誌やウェブサイトを見ていると、リーダーシップとコミュニケーションに関する記事が多いことに気が付きます。記事が多いということは、つまり(需要と供給の関係から考えれば)、ビジネスにおいてリーダーシップやコミュニケーションがもっと必要にも関わらず、まだまだそれが十分ではないということなのでしょう。
“エッセイ: SIPOCとコミュニケーション” の続きを読むエッセイ: 認定プロジェクトとケイデンス
最近よくケイデンス(cadence: 韻律、リズム、抑揚)という言葉をリーンシックスシグマの認定プロジェクトの中で使います。どんなに業務が忙しくても、毎日三十分でも一時間でも、限られた時間を認定プロジェクトに当てたり、仮に何も進捗が無かったとしても、プロジェクト状況を報告するためのミーティングを毎週欠かさず持つなど、認定プロジェクトを完了させるためは”リズム”が何よりも大事だからです。
“エッセイ: 認定プロジェクトとケイデンス” の続きを読むエッセイ: 洞窟ツアーと p値
先日、休暇を使ってケンタッキー州にあるマンモス・ケーブ国立公園に行ってきました。ここには世界で一番長い洞窟群があり、その洞窟ツアーが今回の目的でした。この国立公園には実に様々な種類の洞窟ツアーがあり、ツアーごとにテーマが異なっていたり、難易度が異なっていたり、歩く長さが異なったりしていました。夏休み期間中のためかどのツアーも満員で予約が必要でした。そのため僕は予め「歴史ツアー」という、約二時間、およそ3キロ程度の距離を歩く洞窟ツアーを予約しておきました。
“エッセイ: 洞窟ツアーと p値” の続きを読むエッセイ: 学校教育とリーンシックスシグマ
高校や大学教育を通じてリーンシックスシグマを学んだ、という人は僕の周りには一人もいません。しかしリーンシックスシグマを学ばなくとも、統計学の単位を大学時代に取った人は多くいるようです。試しにその人たちに、「大学時代のプロジェクトで統計学的アプローチを使ったか」と聞くと、残念ながら「はい」と答える人はほとんどいません(少しはいるのですが)。
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